大学スポーツの目指すところ

※"大学スポーツ"なんて大それたタイトルだけど、スポーツにそこまで力を入れてない大学のマイナー運動部OBのぼやきぐらいのニュアンスで読んでください。


日曜日に早起きして後輩の応援に行ってきました。柔道の試合。東京都の柔道は、プロサッカーで言うならばJ1とJ2に別れていて、それぞれ15-20チームくらいある。ちなみにうちの大学はJ2に所属している。今日行われたのはJ2の大学が集まって行うトーナメントで、ここで上位4位とかに入り込むと、来年の春に行われるJ1とJ2ごちゃまぜのトーナメント戦で相手を選べる権利が与えられるのだ。Jリーグと違うところはJ1下位2チームとJ2上位2チームが自動で入れ替わるのではなくて、戦って勝たなければならない。最近はJ2の方もレベルが上がってきていて、結構各大学が高校の時に活躍した選手を引き抜いてチーム強化を図っている。ちなみにJ1とJ2では結構実力に差があって、J1のトップチームだとこの前のオリンピックで金メダルをとった選手なんかが所属していたりする。

社会人になって自分の所属していたチーム以外の人と交流するようになって分ったのは、高校生の時のように毎日コミットしている監督・コーチがいるという環境は結構限られているみたいだ。これはJ1でもトップチーム以外は似たようなとこがあるらしい。最近はJ2の所属チームでも力を入れ始めているところは、監督・コーチ、選手のための寮を準備しているみたいだけど。

つまるところ、大学スポーツの、特に体育会柔道部が直面している状況って、列挙すると下記のようになるのではないかと思う。

・平日はキャプテンを中心とした練習

・監督やコーチは来ても土日

・監督やコーチは、あくまで"柔道の指導が本業"ではなく、休日などの自分の時間を使って取り組んでいる

・スポーツ推薦枠についても絶対的な獲得ができるところとできないところがある

・スポーツ推薦枠がないもしくは絶対的でないところは選手獲得に苦しむ

まぁこの辺はそれぞれが上手くやってよって話なんだろうけど、何より、個人的に思うのは箱根駅伝、六大学野球に相当するものがない柔道は大学にとって金になりにくいんだろうなということ。少子化による大学の経営難が叫ばれている中で、柔道整復師コースやスポーツ科学コースに力を入れている学校ではないようなとこだと、大学にとってインセンティブないもんね。

加えて、これは柔道のようなプロ化が進んでいないスポーツにとっては共通の話題なのだろうけど、柔道でご飯を食べていくのは難しいということだ。まぁ教師になるっていう手はあるのかもしれないけど、じゃあ金メダルを獲るようなトップ選手だったとしても、サッカーや野球のように商業化が進んでいるスポーツで飛び交う"契約金〇億円!"みたいな景気の良い話はまず聞こえてこない。

話がいろんな方向に膨らみそうだから、僕が分かる体育会柔道部の話にフォーカスして書こう笑。

要するに体育会柔道部に所属する人って何で柔道やってるんだろう?ってことだ。学校が終わってから毎日のように練習やってて、その時間はアルバイトでも、勉強でも、遊びでも、恋愛でも、インターンでも世の中に広がっているいろいろなものに捧げることができるわけだ。もっと言うと、昔みたいな体育会神話が通じなくなった昨今の就職環境では、主体的に勉強なり留学なりインターンなりに取り組んでいる方が採用する側にとっても魅力的なんじゃないかな。

学生たちには大学柔道部を通じて得られる達成感とかも大事なんだけど(ちなみに僕はこっちを大事にした人、まぁそれが今生きてるっちゃ生きてるんだろうけど)、確固としたリターンを得てほしいと思う。それは試合に勝つというのもそうだんだけど、それを目標にしてしまうと、先述のように上には金メダルクラスのチームがあるわけだから、なんだか終わりのない気がする。

個人的には、その答えが学生が卒業するときに満足のいく状態で巣立っていける状態だと思っている。満足のいく状態ってのは、将来の向かっていきたい方向が描けていて、卒業時点でそのためのスタート地点に立てているってことだ。そして、そこに行きつくまでに柔道部で生活なり活動したってのがちゃんと貢献したのであれば、大学スポーツをやる意味ってのは大いにあるんだと思う。自分が高校生だったらゴールが見えてる(卒業生が活躍してる、金を稼いでいる、就職先が良いとかでまずはいいけど)方が、大学に入るという投資に対してのリターンが計算しやすいから、選択すると思うんだよね。もちろん強いor強くなれるチームだともっと良い(欲張り?)。

いい選手が集まってくる→学生が育つ運営ができている→満足して卒業してく→そういうOBが卒業しても集まってくる→また良い選手が集まってくる、こんな感じの良い循環を生み出せる組織を築けたらいいなと思うんだよね。




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